気候変動への懸念を具体的な行動に変える ― 組織と立場を超えて学ぶ、実践的な気候アクション
このコースはデルフト工科大学の「 Designing a Climate-Neutral World: Taking Action (気候問題へのアクション)」を翻訳し、日本語字幕をつけたものです。
「気候変動のために何か行動すべきだとは思う。でも、自分に何ができるのだろう?」
そう感じたことはありませんか。
気候変動に関するニュースや報告書に触れるたびに、問題の深刻さや緊急性は強く意識されます。一方で、その規模の大きさゆえに、「自分一人が行動しても意味があるのだろうか」「専門家や政治の問題なのではないか」と感じ、具体的な行動に結びつかないまま時間が過ぎてしまうことも少なくありません。
しかし、気候変動対策は、国際会議や国家政策といった遠い世界の話だけではありません。 国、自治体、企業、地域社会、そして私たち一人ひとりが、それぞれの立場と役割の中で行動することが求められています。
- 国際的な合意や国家レベルの政策
- 企業による排出削減目標や事業戦略
- 都市や自治体による都市計画や公共調達
- 市民や消費者としての選択や行動
しかし現実には、「誰が」「どのレベルで」「どのように」行動すべきなのかが見えにくく、結果として最初の一歩を踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。
本コースは、こうした悩みや疑問に応えるための実践的な学習プログラムです。
気候変動対策を単に「理解する」ことにとどまらず、自ら考え、設計し、実行に移すための視点と方法を体系的に学びます。
具体的には、
- 国際的な気候協定や国家政策が、どのような仕組みで成り立っているのか
- 企業や自治体が設定する排出削減目標には、どのような考え方があるのか
- 目標を掲げるだけでなく、実際に排出削減につながる行動計画をどうつくるのか
Part 1コースは「制度と企業の視点から学ぶ気候アクション」として、国際協定や国家政策、企業の排出削減目標などを通じて、気候変動対策の全体像と組織の役割を学びます。
またPart 2コースでは「都市・地域と個人の行動から考える気候アクション」として、 都市や自治体の取り組み、多中心型ガバナンスの考え方を通じて、身近なレベルでの気候アクションを学びます。
本コースの特徴は、気候ガバナンスを「多中心型(ポリセントリック)」と捉えている点にあります。どの主体も単独では問題を解決できませんが、それぞれが持つ強みや影響力を理解し、適切に組み合わせることで、現実的で効果的な行動につなげることができます。講義に加え、実務の現場で成果を上げてきた専門家へのインタビューや事例を通して、成功例だけでなく、失敗や試行錯誤、判断の難しさといったリアルな知見にも触れることができます。
本コースのキーメッセージは「Every action matters.」 どんな行動にも意味があります。 小さな一歩であっても、それが積み重なれば確かな変化につながります。
学びを行動へと変える第一歩として、ぜひ本コースに参加してください。
受講対象者
本コースは、以下のような方におすすめです。
- 気候変動や脱炭素に関心はあるが、何から学べばよいか分からない初心者の方
- 企業、自治体、行政、NPOなどの組織で、気候変動対策に関わる可能性がある方
- 自社・自組織の排出削減目標や行動計画について考える立場にある方
- 国際協定や政策と、現場での実践とのつながりを理解したい方
- 将来、気候政策やサステナビリティ分野で働きたいと考えている学生・若手社会人
特別な専門知識や高度な理系知識は必要ありません。
気候変動に関する基礎的な関心があれば、初学者でも無理なく学べる構成になっています。 数式や専門用語に偏らず、概念や考え方を丁寧に解説します。
学習目標
本コースを通じて、以下の力を身につけることを目指します。
- 国際的な気候変動対策の枠組みや協定の仕組みを理解する
- 自分の所属する組織や立場の「影響範囲」を評価できるようになる
- 国家、企業、都市・自治体における温室効果ガス削減目標の考え方を理解する
- 野心的かつ実現可能な排出削減目標を設定する方法を学ぶ
- 排出削減目標を、実行可能な気候アクションプランへと落とし込めるようになる
- サプライチェーンや都市政策など、具体的な分野での対策アプローチを理解する
- どの領域でもっとも気候アクションの加速が必要かを判断できる視点を養う
学習内容
モジュール 0-2 が Part 1 コース、3-5 が Part2 コースです。
| モジュール0. 「気候問題へのアクション」コースへようこそ |
|---|
| 01. 0.1.1 「気候問題へのアクション」コースへようこそ |
| 02. 0.1.2 MoCC プログラムについて |
| 03. 0.1.3 MoCC4x のコースチームの紹介 |
| 04. 0.1.4 これまでのコースの知識を振り返る |
| モジュール1. 国家の取り組みと国際協定 |
| 05. 1.0.1 モジュール1 へようこそ |
| 06. 1.1.1 気候交渉の簡単な歴史 |
| 07. 1.2.1 パリ協定 |
| 08. 1.3.1 排出目標 |
| 09. 1.4.1 国家政策:分野別および分野横断的政策 |
| 10. 1.5.1 ヨス・デルベケ氏へのインタビュー |
| モジュール2. 企業による気候行動 |
| 11. 2.0.1 モジュール2 へようこそ |
| 12. 2.1.1 企業における気候行動の視点 |
| 13. 2.2.1 科学的根拠に基づく目標 |
| 14. 2.3.1 アルベルト・カリーヨ氏へのインタビュー |
| 15. 2.4.1 サプライチェーン排出の管理 |
| 16. 2.5.1 ヤン=マールテン・ヘールトマン氏へのインタビュー |
| モジュール3. 都市や地域による気候行動 |
| 17. 3.0.1 モジュール3 へようこそ |
| 18. 3.1.1 モジュール3 の導入 |
| 19. 3.2.1 都市の影響範囲 |
| 20. 3.3.1 持続可能な公共調達 |
| 21. 3.3.2 CO2 パフォーマンス・ラダー |
| 22. 3.4.1 都市規制 |
| 23. 3.5.1 都市計画 |
| 24. 3.5.2 チャーリー・スポーク氏による「ユトレヒト・エネルギー・プロトコル」事例 |
| 25. 3.6.1 財政的インセンティブ、自主的行動、コミュニケーション |
| モジュール4. 気候変動に対する多中心型ガバナンス |
| 26. 4.0.1 モジュール4 へようこそ |
| 27. 4.1.1 多中心型ガバナンス |
| 28. 4.2.1 エネルギー転換における行動視点 |
| 29. 4.3.1 市民と消費者:個人の行動の役割 |
| モジュール5. まとめ:「気候問題へのアクション」 |
| 30. 5.1.1 ご受講ありがとうございました |
|
翻訳ボランティア
謝辞
本コースの日本語翻訳は、下記のボランティアの方々の全面的なご協力によるものです。ここに厚く感謝申し上げます。
(50音順)
片山徹様、加藤さやか様
加藤ゆかり様、川北芽依様
木下侑美様、椎名瞳様
重松亜門様、染谷広幸様
橘幹夫様、冨田潤子様
西川瞳様、秦野透子様
藤島大地様、藤島ちひろ様
藤島智子様、藤田麻衣子様
松本漠様
謝辞
本コースの日本語翻訳は、下記のボランティアの方々の全面的なご協力によるものです。ここに厚く感謝申し上げます。
(50音順)
片山徹様、加藤さやか様
加藤ゆかり様、川北芽依様
木下侑美様、椎名瞳様
重松亜門様、染谷広幸様
橘幹夫様、冨田潤子様
西川瞳様、秦野透子様
藤島大地様、藤島ちひろ様
藤島智子様、藤田麻衣子様
松本漠様
Tu Delft(デルフト工科大学)
オランダ最古の工科大学で、ヨーロッパでも非常に高い評価を受けている名門校。土木工学、建築、航空宇宙学などがとくに有名。大学のロゴはギリシャ神話にある「プロメテウスの炎」を表しています。
https://www.tudelft.nl/
オランダ最古の工科大学で、ヨーロッパでも非常に高い評価を受けている名門校。土木工学、建築、航空宇宙学などがとくに有名。大学のロゴはギリシャ神話にある「プロメテウスの炎」を表しています。
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